人生の楽しみが多いと死亡率が低下 
高齢者における人生の楽しみの持続と死亡率:English Longitudinal Study of Ageingの分析
Sustained enjoyment of life and mortality at older ages: analysis of the English Longitudinal Study of Ageing.
Zaninotto P, et al.
BMJ. 2016 Dec 13;355:i6267. doi: 10.1136/bmj.i6267.
原文はこちら
抄録
目的:
4年間にわたる人生の楽しみの持続が、総死亡率、心血管疾患による死亡率、それ以外の原因による死亡率と量的に関連するかを検討した。
デザインと設定:
English Longitudinal Study of Ageing(ELSA)のイングランドに居住する高齢男女の全国的な代表標本を用いた縦断的な観察集団研究。
参加者:
募集時の年齢が50歳以上(平均:63歳、標準偏差9.3)の男女9365人。
主要評価項目:
死亡までの時間。これは、データ収集の第3期(2006年)から2013年3月まで(最長7年)の死亡による。
結果
2002年(第1期)、2004年(第2期)、2006年(第3期)に、人生の楽しみを測定することで主観的幸福感を評価した。
2264人の回答者(24%)は、どの評価時点でも人生の楽しみがなかったと報告した。
1833人(20%)は、1回の評価時点で人生の楽しみが多いと報告した。
2063人(22%)は、2回の評価時点で人生の楽しみが多いと報告した。
3205人(34%)は、3回の評価時点全てで人生の楽しみが多いと報告した。
追跡期間中に1310人が死亡した。
死亡率と人生の楽しみが多いという報告数には負の関連性が認められた。
人口統計学的因子、ベースライン時の健康、運動障害、抑うつ症状で補正し、楽しみが多いという報告が0回だった群と比較すると、報告が2回だった群の総死亡率のハザード比[HR]は0.83(95%信頼区間[95%CI]:0.70~0.99)、報告が3回だった群のHRは0.76(95%CI:0.64~0.89)だった。
第3期の測定から2年以内に発生した死亡例を除外しても同様の関連が認められた(HR:0.90、95%CI:0.85~0.95[楽しみが多いという報告が1回増加するごとに])。
また、欠損データのない症例のみを対象とした解析でも同様の結果が示された(HR:0.90、95%CI:0.83~0.96)。
結論:
本研究は観察研究だったため、因果関係に関して結論を導き出すことはできない。
それでもなお、本研究の結果は、幸福感が経時的に持続することの重要性を実証することによって、健康アウトカムにおける主観的幸福感の重要性の理解に新たな面を加えるものである。
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