脊髄損傷患者と医療従事者への情報伝達ツールとしての物語の利用 
影響力を高めるための情報のトランスレーション・ツールとしてのナラティブ:
障害者と医療従事者への身体活動に関する情報の伝達
Narrative as a knowledge translation tool for facilitating impact: Translating physical activity knowledge to disabled people and health professionals
Smith B, et al.
Health Psychology, Vol 34(4), Apr 2015, 303-313.
原文はこちら
目的:
ナラティブ・インクワイアリーによって物語の有用性は理論的に特徴づけられている。本研究では、成人の脊髄損傷(SCI)患者および医療従事者(HCP)を対象として、身体活動に関する総合的な情報を伝達するツールとしての可能性という点から物語の有用性について検討した。
本研究は、このような文脈で、情報のトランスレーション・ツールとしての物語の利用を系統的に検討した最初の研究である。
方法:
リハビリテーション病院で、43人の参加者(15人のSCI成人患者、13人のSCI患者のメンター、15人のHCP)を対象に、SCI後、身体を動かせるようになるまでの過程に関する根拠に基づいた物語(evidence-based story)を個別に聴取した。
物語に関する参加者の認識について調べるために、個別の電話インタビューを行った。
質的なデータは主題分析によって解析した。
結果:
以下5つの主題が帰納的に同定された―(a)効果的なコミュニケーション、(b)物語の確実性、(c)信頼できるメッセンジャー、(d)物語の形式、(e)行動方式としての物語。
それと共に、主題から、物語に有用性があること、またなぜこの物語が問題なのか、有用性がどのように最大化されるか、その物語が患者とどのように関わっているのか、またどのように役立っているのか、行動の変化を支援するために物語をどのように用いることができるのか、ということを説明する一助となる様々な特性が明らかにされた。
結論:
本論文では、SCI患者およびHCPに対して根拠に基づく情報を提供する方法としての物語の価値が示された。これによりこの領域への理解が深められた。
また、物語によって、対話が促進され、教育、記憶の想起の促進、安心感の提供、意欲の向上が可能であることが示された。
本論文は、様々な立場の聴き手が情報を効果的に共有することを可能にし、個人が有意義な人生を生きられるように援助する実践の場に我々の知見を応用するための情報源となり得る。
Posted on 2016/12/14 Wed. 20:29 [edit]
category: 2015年4月号_Health Psychology誌
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