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仕事のストレスへの対処  

アメリカ心理学会(American Psychological Association)のサイト「Psychology Help Center」のページから

仕事のストレスへの対処

Coping With Stress at Work

2014年6月

原文はこちら


仕事をしたことのある人なら誰でも、どこかで仕事に関連するストレスからくるプレッシャーを感じたことがあるだろう。

たとえ仕事が好きだとしても、仕事でストレスを感じることはある。

短期的なストレスの経験としては、締切りに間に合わせる、挑戦的な責任ある仕事を果たすといったプレッシャーがあるだろう。

しかし、仕事のストレスが慢性になった場合には、強い負担となり、身体的および精神的な健康に有害である。

残念ながら、このような長期のストレスは非常によく見られる。

アメリカ心理学会(APA)が年1回実施するアメリカのストレス調査(Stress in America Survey)の2012年の結果によると、アメリカ人の65%がストレスの原因の第1位に仕事を挙げていた。

ストレスにうまく対処していると回答したのは調査対象者の37%に過ぎなかった。

APAのCenter for Organizational Excellenceによる2013年の調査でも、仕事に関連するストレスが深刻な問題であることが示された。

仕事をしているアメリカ人の3分の1以上が、慢性的な仕事のストレスを感じていると回答し、勤務先の組織がストレスに対処する助けとなるような資源を十分に提供してくれていると回答した人は36%のみだった。

仕事中に起こる緊張には避けられないものもある。それでも、仕事に関連するストレスに対処するために対策を講じることはできる。

仕事のストレスの一般的な原因

いくつかの要因は、仕事に関連するストレスと共に影響を与えている傾向が見られる。一般的な職場のストレス要因を以下に挙げる。

安い給料。
過度の仕事量。
成長または昇進の機会がほとんどない。
魅力を感じない仕事またはやりがいのない仕事。
ソーシャル・サポートの不足。
仕事に関連する決定を十分にコントロールできない。
矛盾する要求または不明確な業績目標。


コントロールできないストレスの影響

残念ながら、仕事を終えて帰宅しても、仕事に関連するストレスは消えるわけではない。ストレスが持続した場合、健康と幸福に害を与える可能性がある。

短期的には、ストレスの多い労働環境は、頭痛、胃痛、睡眠障害、短気、集中困難といった問題の原因となることがある。

慢性的なストレスは、不安、不眠、高血圧、免疫機能の低下を引き起こす可能性がある。また、慢性的なストレスは、健康障害(例えばうつ病、肥満、心疾患など)の一因となる可能性がある。

過度のストレスを受けている人は、例えば、食べすぎ、健康に悪い食品を食べる、喫煙、薬物やアルコールの乱用など不健康な方法でストレスに対処することが多く、問題を悪化させている。


ストレスへの対処法

◆自分のストレスの要因を調べる。

ストレスが起こることが多いのはどのような状況か、そして自分がその状況にどのように反応しているのかを確認するために1~2週間ほど日記をつける。

周囲の環境についての自分の考え、気持ち、情報について記録する。例えば、関係する人々や状況、物理的な環境、自分がどう反応したかなど。

そのような状況で、苦情を訴えただろうか? 自動販売機でスナック菓子を買っただろうか? それとも、散歩に行っただろうか?

記録をとることで、ストレス要因とそれに対する反応の間にあるパターンを見つけることができるだろう。


◆健康的な対処法を身につける。

緊張を感じた時には、ファーストフードやアルコールでストレスに対処しようとするのではなく、できるだけ健康的な選択肢を選ぶようにすること。

運動は、非常に効果的なストレス解消法である。ヨガは優れた選択肢だが、どんな身体活動でも効果がある。

また、趣味や好きな活動のための時間をつくること。小説を読む、コンサートに行く、家族とゲームをするなど何でもかまわないので楽しい時間を必ずつくること。

質の良い睡眠を十分とることも効果的なストレス・マネジメントに重要である。

健康的な睡眠習慣をつくるために、遅い時間のカフェイン摂取を制限し、夜にコンピューターを使う、テレビを見るなど刺激の強い活動を最小限にすること。


◆境界をつくる。

現代のデジタルな世界では、1日24時間対応しなければいけないというプレッシャーを感じやすい。

多少でも仕事と生活(ワーク・ライフ)の境界を自分自身でつくること。

例えば、夜に自宅で電子メールをチェックしない、夕食中には電話に出ないといったルールをつくるなど。

仕事と家庭生活をどのように調和させるかは個人によって選択が異なるが、仕事と生活との間に多少でも明らかな境界をつくることは、仕事と生活の葛藤とそれに伴うストレスのリスクを低下させるだろう。


◆休息をとる。

慢性ストレスと燃え尽き症候群の悪影響を防ぐために、エネルギーを補給し、ストレスを受ける前の機能レベルに戻す時間が必要である。

この回復のプロセスでは、仕事の「スイッチを切って」、仕事に関連する活動をしない、仕事についても考えない時間をもつことが必要である。

重要なのは、自分の必要性と選択に合った方法で、時々仕事から離れることである。

休暇を無駄にしないこと。

可能ならば、リラックスして、ゆっくりとくつろげるような時間をつくること。

そうすることで再び元気を取り戻し、ベストを尽くせる準備ができた状態で仕事に戻れる。

時間をつくることができない場合は、スマートフォンの電源を切って、しばらく仕事ではない活動に注意を向けることで、手っ取り早く調子を上げるようにする。


◆リラックス法について学ぶ。

瞑想、深呼吸エクササイズ、マインドフルネス(今ここでの体験や思考について判断を下さずに能動的に観察する状態)などの方法は、ストレスを解消する助けとなるだろう。

深呼吸、ウォーキング、食事を楽しむなど簡単な活動に毎日数分間でも集中することから始めること。

注意をそらさずに1つの活動に意識的に注意を向けるスキルは、練習によって身につけることができる。そして、このスキルは生活の様々な面に応用できることに気づくだろう。


◆上司と話す。

健康な従業員は一般に生産性が高いため、上司は従業員の健康を増進する労働環境をつくる意欲をもっている。上司と率直に対話することから始めること。

この対話の目的は、不満を並べ立てることではなく、自分のストレス要因に対処する効果的な方法を見つけ出すことである。そうすることで、仕事でベストを尽くせるようになるだろう。

この効果的な方法の一部は、例えば時間管理など仕事のスキルを向上させる助けとなるようなものかもしれない。他にも、職場で提供されている従業員が利用可能な保健対策プログラムを確認する、自分に期待されていることを明確にする、同僚から必要な資源や援助を得る、もっとやりがいのある仕事や意義のある仕事をするために自分の仕事を向上させる、物理的な職場環境を改善して、より快適なものにする、また負担が減るようにする、といったことが挙げられる


◆サポートを得る。

信頼できる友人や家族からの援助を受け入れることは、ストレスへの対処能力を向上させる可能性がある。

職場には従業員支援プログラム(EAP: employee assistance program)によって利用可能なストレス対策プログラム(オンラインの情報提供、利用可能なカウンセリング、必要な場合の精神保健の専門家への紹介など)があるかもしれない。

仕事のストレスによって打ちのめされるような感覚が続くようなら、心理カウンセラーに相談した方がよいかもしれない。 心理カウンセラーの援助によって、もっと効果的にストレスに対処できるようになり、不健康な行動を変えることができるだろう。
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Posted on 2016/08/06 Sat. 02:59 [edit]

category: ストレス・マネジメント

tag: ストレス 
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