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潜在的なプロトタイプにより保健行動を予測できる可能性あり  

Health Psychology誌(2015年3月)から

潜在的なプロトタイプはリスクの高い日焼け行動を予測

Implicit prototypes predict risky sun behavior.

Ratliff KA, Howell JL

Health Psychology, Vol 34(3), Mar 2015, 231-242.

原文はこちら

目的:

皮膚癌は十分に回避可能な疾患であるにもかかわらず、米国では発症率と死亡率が上昇し続けている。

この上昇で特に問題なのは、若年の白人女性である。彼女らは日焼けのために、過度に有害な紫外線に当たることがある。

不健康な行動(日焼けのような)を行うプロトタイプに当てはまるかどうかは、ある個人が不健康な行動を個人的に行うかどうかという可能性に影響を与えることを示唆した研究がある。

プロトタイプと行動の結びつきは、無意識的に機能すると考えられているが、研究では一般に、個人の自己報告によるプロトタイプの評価に依存している。このような自己報告による評価は、コントロールされたものであり、自己表象的な関心の影響を受けやすい。

方法:

本研究では、潜在的なプロトタイプの測定尺度を開発し、731名の女性の安全な日焼け行動の予測に関して、明示的なプロトタイプの測定尺度と比較した。

結果:

5つの異なるプロトタイプ(すなわち冷静な、愉快な、健康な、知的な、魅力的な)のメタ解析により、潜在的なプロトタイプは、明示的なプロトタイプよりも、女性の現在の行動、計画的な行動、行動の意欲、日焼けの頻度といった変数の変動を予測していることが示唆された。

結論:

いくつかのモデルでは、保健行動が無意識のプロセスに基づくことが確認されているが、行動を予測する態度とプロトタイプの測定には自己報告式の尺度しか用いられていない。

本研究の結果から、潜在的なプロトタイプを測定することにより、有力な説明が可能となることが示唆される。

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Posted on 2015/02/27 Fri. 01:29 [edit]

category: 2015年3月号_Health Psychology誌

tag: プロトタイプ  保健行動 
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社会的階級の高い集団では健康が良好  

Health Psychology誌(2015年3月)から

経済力はどのように健康に影響を与えるのか:社会的階級による説明

A social rank explanation of how money influences health.

Daly M, et al.

Health Psychology, Vol 34(3), Mar 2015, 222-230.

原文はこちら

目的:

経済力(収入/財産)は、健康の有力な決定因子であるが、その理由については明らかにされていない。

経済力は個人の社会的階級を間接的に表す代理的な指標であることから、調査対象とされることが多い。本研究では、絶対的な経済力が健康と関連しているかどうかを確認することを目的とした。

方法:

この問題に取り組むために、40,400人の成人に関する230,000件の記録について検討した。この記録は、2つの代表的かつ全国的なパネル研究であるBritish Household Panel SurveyとEnglish Longitudinal Study of Ageingから収集した。

調査対象者それぞれの絶対的な収入/財産、そして社会的な基準集団の中での収入/財産の客観的な社会的階級を同定した。

絶対的な収入/財産および収入/財産による社会的階級を用いて、横断的および縦断的な分析で、自己報告による健康アウトカムと客観的な記録による健康アウトカムを予測した。

結果:

予測されたように、年齢、性別、教育、婚姻状態、労働力状態の補正後では、絶対的な収入/財産のレベルが高い集団は、そうでない集団よりも健康が良好であることが見いだされた。

同時に評価したところ、絶対的な収入/財産ではなく、収入/財産による社会的階級が、以下の検討対象とした健康アウトカムをすべて予測していた:アロスタティック負荷と肥満の客観的な測定、長期にわたる疾患の存在、そして健康、身体機能、役割の制限、疼痛の評価。

社会的階級の高い集団で健康が良好であるという結果は、横断的な分析と縦断的な分析で一致しており、調査対象者の社会的階級を判定するために用いた基準集団に左右されていなかった。

結論:

本研究は、実質的な経済力よりも社会的階級の方が健康に対する経済力の影響を説明している可能性を実証した最初の研究である。


Posted on 2015/02/25 Wed. 23:40 [edit]

category: 2015年3月号_Health Psychology誌

tag: 経済  社会的階級  健康 
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検査結果を早めに患者にフィードバックしても、患者の安心感は向上せず  

Health Psychology誌(2015年3月)から

診断検査後の早い段階での結果のフィードバックは患者の安心感を高めるか?:心臓の検査を受けた患者を対象とした無作為比較試験

Does the early feedback of results improve reassurance following diagnostic testing? A randomized controlled trial in patients undergoing cardiac investigation.

Patience A, et al.

Health Psychology, Vol 34(3), Mar 2015, 216-221.

原文はこちら

目的:

患者を安心させることは、多くの場合、医療相談の重要な要素の1つである。

医学的な検査結果のフィードバックの遅れは患者の安心感にどのような影響を及ぼすか、という問題は重要なテーマであるが、これまでの研究では取り上げられてこなかった。

本研究では、検査直後という早い段階で正常という診断結果をフィードバックすることが、4週後に結果を通知するよりも患者の安心感を高めるかどうかについて検討した。

方法:

縦断的な無作為比較試験を行い、1ヵ月にわたって追跡した。

心疾患の既往がなく、心エコー検査のために紹介された51例の循環器科の外来患者を、検査直後または4週後に心臓病専門医から正常という検査結果を受ける群に無作為化した。

診断検査前に症状、不安および健康感について測定した。

安心感は結果のフィードバック直後と1か月後に評価した。

結果:

データ解析により、検査結果の早期のフィードバックは、患者の安心感に影響を及ぼしていないことが示された。

心臓に対する不安は、安心感の低さと強く関連していた。

心臓に対する不安の強い患者では、フィードバック直後でも1ヵ月後でも、正常な検査結果による安心感が有意に低かった。

結論:

検査結果の早期のフィードバックは患者の安心感に影響を及ぼしていなかった。

本研究の結果から、検査結果を待つ時間を短縮することよりも、心臓に対する不安の高い患者を同定し、援助の対象とする方が、患者の安心感を高める有用な方法になり得ることが示唆された。

Posted on 2015/02/25 Wed. 20:56 [edit]

category: 2015年3月号_Health Psychology誌

tag: 無作為化試験  安心感 
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メタ認知的信念は、癌患者の不安、抑うつ、PTSDの症状と関連  

Health Psychology誌(2015年3月)から

メタ認知的信念と癌診断後の精神的苦痛の関連

The association of metacognitive beliefs with emotional distress after diagnosis of cancer.

Cook SA, et al.

Health Psychology, Vol 34(3), Mar 2015, 207-215.

原文はこちら

目的:

癌診断後の精神的苦痛は通常起こりうるものであり、ほとんど患者では経時的に軽減していくと思われる。

しかし、少数ではあるが無視できない例数の癌患者が、援助が必要なほどの持続性または再発性の精神的苦痛を経験している。

精神保健分野で開発されたモデルである自己調節実行機能(S-REF)モデルでは、持続的な心配を含む不適応なメタ認知的信念とプロセスが、このような感情的問題が持続する原因の理解に重要であると提唱されている。

今回の横断的研究は、癌患者の集団で、メタ認知的信念が精神的苦痛と関係しているかどうか、またこの関係が、S-REFモデルで予測されるように心配によって媒介されるかどうかを検討した最初の研究である。

方法:

癌の診断から3ヵ月以内および治療の3ヵ月前に、229例の原発性の乳癌または前立腺癌患者を対象に、自己報告式の質問紙調査を行い、不安、抑うつ、心的外傷後ストレス障害(PTSD)の症状、メタ認知的信念、心配、疾患認知を評価した。

結果:

回帰分析により、メタ認知的信念は、不安、抑うつ、PTSDの症状と関連しており、年齢、性別、疾患認知の補正後では、これらのアウトカムでadditional varianceが説明されることが示された。

本研究では、メタ認知的信念は心配を誘発することによって、直接、間接的に苦痛を引き起こし、また持続させるという横断的な仮説を理論から導き出したが、構造方程式モデリングはこの仮説と合致していた。

結論:

今回の結果から、S-REFモデルが癌領域でも有用な可能性があることを支持する最初の有望なエビデンスが示された。

今回の結果の予測的および臨床的有用性を確立するためには、さらなる研究が必要である。


Posted on 2015/02/23 Mon. 19:58 [edit]

category: 2015年3月号_Health Psychology誌

tag:   メタ認知的信念  精神的苦痛  不安  うつ  PTSD 
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患者の怒りは身体的苦痛と関連し、医療提供者の支持的なサポートにより軽減される可能性がある  

Health Psychology誌(2015年3月)から

怒り、医療提供者の対応、苦痛の関連:幹細胞移植患者を対象としたプロスペクティブな分析。

Anger, provider responses, and pain: Prospective analysis of stem cell transplant patients.

Gerhart JI, et al.

Health Psychology, Vol 34(3), Mar 2015, 197-206.

原文はこちら

目的:

患者の怒りは、医療提供者にとっては対応が難しく、患者-医療提供者の関係を損なう可能性がある。

しかし、患者の怒り、医療提供者との関係、医学的転帰の関連に関しては、症例報告や横断的研究の報告があるのみである。

本研究では、幹細胞移植(SCT)患者の標本を対象にしたプロスペクティブな研究により、患者の怒り、患者の認知による医療提供者の肯定的なサポートおよび医療提供者とのネガティブな相互作用の3者の関係を検討した。

方法:

プロスペクティブなデザインで、88例のSCT患者を対象に、患者の怒り、患者の認知による医療提供者からの肯定的なサポートおよび医療提供者とのネガティブな相互作用について調査した。

SCT前の入院時と追跡期間の1、2、3ヵ月にデータを収集した。

反復測定混合モデルで測定変数間の関係について評価した。

結果:

患者の怒りは、肯定的なサポートを受けているという患者の認知の段階的な低下、医療提供者との相互作用がネガティブであるという患者の認知の高さと関連していた。

さらに有意な遅延関係が認められた。つまり、患者の怒りは、1ヵ月後の医療提供者との相互作用がネガティブであるという患者の認知の上昇と関連していた。

予備的な分析により、医療提供者との相互作用がネガティブであるという患者の認知は、身体的苦痛の強さとも関連していることが明らかにされた。

患者の肯定的なサポートの認知は、患者の怒りと身体的苦痛との関係を弱めていた。患者が医療提供者のサポートを受けているという認知が高かった場合、怒りと身体的苦痛に有意な関連は認められなかった。

結論:

患者の怒りは、患者-医療提供者の関係を悪化させる一因となり、身体的苦痛を含むネガティブな医学的転帰に関与する可能性がある。

患者の怒りと身体的苦痛との関係は、医療提供者による支持的なサポートによって低減される可能性がある。


Posted on 2015/02/23 Mon. 18:40 [edit]

category: 2015年3月号_Health Psychology誌

tag: 感情  怒り  支持的なサポート  身体的苦痛 
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自己肯定化は保健行動の変化にポジティブな影響を及ぼす  

Health Psychology誌(2015年3月)から

保健行動の変化に対する自己肯定化の影響:メタ解析

The impact of self-affirmation on health-behavior change: A meta-analysis.

Epton T, et al.

Health Psychology, Vol 34(3), Mar 2015, 187-196.

原文はこちら

目的:

自己肯定化(重要な価値、属性または社会的関係を検討することによって引き起こされる)は、健康リスク情報に対する防衛的な抵抗を低下させ、その後、保健行動を変化させるためのレディネスを高めると思われる。

しかし、このような自己肯定化の効果に関しては、正規の方法に従った定量的な統合が行われていない。

そこで、保健行動の変化プロセスにおいて重要な3点、つまり(a)メッセージの受容、(b)変化への意思、(c)その後の行動というアウトカムに対する自己肯定化の影響についてメタ解析を行い、本稿でその結果を報告した。

方法:

文献検索によって、上記のアウトカムに対する自己肯定化の操作の効果に関する144件の実証的な検証が同定された。

効果量を抽出し、メタ解析を行った。

結果:

メッセージの受容に関する検証は34件(3,433名)、変化への意思に関する検証は64件(5,564名)、行動に関する検証は46件(2,715名)であった。

これらの検証全体でのランダム効果モデルによる解析の結果、それぞれのアウトカムに対する自己肯定化の効果は小さかったが、信頼性の高いポジティブなものだった(メッセージの受容:d+=0.17、信頼区間[CI]=0.03~0.31、変化への意思:d+=0.14、CI=0.05~0.23、行動:d+=0.32、CI=0.19~0.44)。

この結果は、様々な健康問題や行動でも同様だった。

結論:

今回の結果から、説得力のある保健情報とともに自己肯定化を誘発することにはポジティブな効果があり、メッセージの受容、変化に対する意思、その後の行動を促進することが示唆される。

その効果は小さかったが、保健行動を変化させる介入に関する他のメタ解析の結果と同程度のものであった。

今回の結果は、人間が有益な保健情報に抵抗する理由や、このような抵抗を低下させる方法を明らかにするために尽力している研究者と実務家にとって重要であろう。


Posted on 2015/02/22 Sun. 21:15 [edit]

category: 2015年3月号_Health Psychology誌

tag: 自己肯定化  保健行動  メタ解析 
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敵意により消化性潰瘍のリスクが上昇:フランスのプロスペクティブ研究から  

Health Psychology誌(2015年2月)から

GAZELコホートにおける敵意と消化性潰瘍のリスク

Hostility and the risk of peptic ulcer in the GAZEL cohort.

Lemogne C, et al.

Health Psychology, Vol 34(2), Feb 2015, 181-185

原文はこちら

目的:

敵意と消化性潰瘍の関連に関するエビデンスは、主に横断的研究によって得られたものである。

プロスペクティブ研究はほとんどなく、敵意の測定も妥当性が検証された評価尺度が用いられていない。

本プロスペクティブ研究では、大規模なフランスのGAZELコホートで、敵意と消化性潰瘍との関連を検討することを目的とした。

方法:

1993年に、14,674人の被験者を対象に、Buss and Durkee Hostility Inventoryを用いた調査を実施した。

1994年~2011年まで年1回、被験者を追跡した。

消化性潰瘍の診断は自己報告とした。

敵意スコアと潰瘍発生率との関連は、Cox回帰で算出したハザード比(HR)と95%信頼区間(95%CI)で評価した。

結果:

平均16.8年の追跡期間中に、ベースライン時に消化性潰瘍の既往歴のない13,539名のうち816名が消化性潰瘍を報告した。

喫煙、職業的な地位、非ステロイド性抗炎症薬曝露の代理的指標などの潜在的な交絡因子を補正したところ、潰瘍発生率と敵意の総スコアとの間に正の関連性が認められた(HR per SD:1.23、95%CI:1.14~1.31)。

また、総スコア以外に潰瘍発生率との関連が認められたのは、行動的敵意(HR per SD:1.13、95%CI:1.05~1.21)、認知的敵意(HR per SD:1.26、95%CI:1.18~1.35)、イライラ感(HR per SD:1.20、95%CI:1.12~1.29)であった。

敵意の全スコアにおいて、最低四分位から最高四分位にかけて消化性潰瘍のリスクが上昇していた(p for linear trend<0.05)。

結論:

敵意は消化性潰瘍のリスク上昇と関連する可能性がある。

今回の結果は追試されるべきであり、今後の研究では、基礎的なメカニズムを明らかにする必要があるだろう。

Posted on 2015/02/21 Sat. 22:19 [edit]

category: 2015年2月号_Health Psychology誌

tag: 敵意  疾患リスク 
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乳癌患者に対する認知行動的ストレスマネジメントは抑うつ症状を軽減:追跡5年の結果  

Health Psychology誌(2015年2月)から

乳癌における認知行動的ストレスマネジメントに関する無作為比較試験:5年間の抑うつ症状に対する効果の短報

Randomized controlled trial of cognitive behavioral stress management in breast cancer: A brief report of effects on 5-year depressive symptoms.

Stagl JM, et al.

Health Psychology, Vol 34(2), Feb 2015, 176-180.

原文はこちら

目的:

元乳癌患者はストレスを経験し、初期治療後は抑うつ症状のリスクが高い。

非転移性乳癌(BCa)の術後に、認知行動的ストレスマネジメント(CBSM)などの集団による介入を提供したところ、12ヵ月の追跡中に抑うつ症状の軽減が認められたことが報告されている。しかし、このような心理社会的介入のさらに長期的なベネフィットを検討した研究はほとんどない。

本試験は、先行試験(#NCT01422551)の5年間の追跡試験であり、非転移性BCaの術後に行われた集団ベースのCBSMが抑うつ症状を軽減するか検証した。

方法:

ステージ0~IIIbのBCa女性(240例)を術後2~10週で募集し、10週間のCBSM介入群または1日の心理教育を行う対照群に無作為化した。

研究登録から5年後に女性と再度連絡をとり、130例が追跡試験への参加に同意した。

抑うつ症状は、Center for Epidemiologic Studies-Depression scale (CES-D)で評価した。

関連する共変量を含め、追跡5年でのCES-Dの群間差を検討するために、分散分析とANCOVAを行った。

結果:

CBSM群では、対照群よりも追跡中の抑うつ症状が有意に軽減されていた(CBSM群:M=9.99、SE=0.93、対照群:M=12.97、SE=0.99、p=0.030)。

共変量を含めても、この群間差は有意なままであった(p=0.012)。

結論:

追跡5年の時点で、BCaの術後にCBSMを受けた女性では、対照群よりも抑うつ症状が軽減されていた。

BCaの元患者では、治療早期に行う心理社会的介入が、長期的な精神的健康状態(well-being)に影響を与える可能性がある。

Posted on 2015/02/21 Sat. 21:54 [edit]

category: 2015年2月号_Health Psychology誌

tag:   うつ  ストレス  認知行動療法  無作為化試験 
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肥満は体重スティグマを介して主観的な健康に否定的な影響を及ぼす  

Health Psychology誌(2015年2月)から

体重スティグマはBMIと自己報告による健康との関連を媒介する

Weight stigma mediates the association between BMI and self-reported health.

Hunger JM, Major B

Health Psychology, Vol 34(2), Feb 2015, 172-175.

原文はこちら

目的:

体重スティグマは米国に浸透している。

本研究では、スティグマという心理過程を介して、肥満は自己報告の健康に否定的な影響を及ぼすという仮説を検証した。

2つの研究で、体重による差別の認知と体重スティグマに対する懸念が、BMIと自己報告による精神的健康との関連(研究1)およびBMIと身体的健康との関連(研究2)を媒介するかどうかを検討した。

方法:

2つのオンラインでの研究で、成人の地域住民を対象に、スティグマに関する媒介因子(体重による差別の認知、体重スティグマへの懸念)を測定し、加えて身長と体重の情報を得た。

研究1では、171名の被験者を対象に、精神的健康(抑うつ、自尊感情、QOL)について測定した。

研究2では、194名の被験者を対象に、自己報告による身体的健康を測定した。

差別の認知とスティグマへの懸念の各変数が独立して媒介しているか、また両変数が連続的に媒介しているかを同時に検証するために、プロセス・モデリングを用いた。

結果:

2つの研究で、連続的な媒介を支持する結果が認められた。つまり、BMIは、差別の認知とスティグマへの懸念に対して影響を及ぼし、その影響を介して自己報告による健康度の低さと間接的に関連していた。

さらに、スティグマに対する懸念は、差別の認知とは独立して、BMIと健康との関連を媒介していた。

結論:

体重スティグマは、BMIと自己報告による健康との関係を媒介する重要な因子である。

さらに、今回の結果から、将来スティグマに直面することへの懸念は、過去の差別体験の認知と心身の健康との関係を媒介していることが示唆された。

Posted on 2015/02/21 Sat. 21:27 [edit]

category: 2015年2月号_Health Psychology誌

tag: 肥満  スティグマ  精神的健康  身体的健康 
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補助金によりHPVワクチン接種率が上昇:英国の無作為比較試験の結果  

Health Psychology誌(2015年2月)から

HPVワクチン接種率を増加させるための補助金:無作為比較試験。

Financial incentives for increasing uptake of HPV vaccinations: A randomized controlled trial.

Mantzari E, et al.

Health Psychology, Vol 34(2), Feb 2015, 160-171.

原文はこちら

目的:

英国における17~18歳の少女のヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンの接種率は、目標(80%)を下回っている(35%未満)。

本試験では、(a)HPVワクチンの接種と接種プログラムの完了に対する補助金の効果、(b)その効果が被験者の(物質的および社会的)剥奪レベルによって調整されるかどうかを評価した。

また、ワクチン接種を受けるという意思決定の質に対する補助金の影響についても評価した。この意思決定の質は、ワクチン接種に対する態度とワクチン接種の結果についての知識によって測定した。

方法:

1000名の16~18歳の少女に、HPVワクチン接種プログラムに参加するよう案内状を出した。このうち500名はこれまで案内を受け取ったことがなく(初回案内集団)、残り500名はこれまでの案内に反応したことがなかった(無反応集団)。

少女らは、標準的な案内状(対照群)もしくは3回のワクチン接種を受けられる45ポンド(56ユーロ、73ドル)のクーポン券が同封された案内状(介入群)のいずれかを無作為に受け取った。

初回のワクチン接種に参加した少女を対象に、ワクチン接種を受けるという意思決定の質を評価する質問紙調査を実施した。

評価項目は、初回および3回目のワクチン接種と意思決定の質とした。

結果:

補助金を用いた介入により初回の接種率が上昇していた(初回案内集団の介入群:28.4%、対照群:19.6%、オッズ比[OR]:1.63、95%信頼区間[CI]:1.08~2.47)(無反応集団の介入群:23.6%、対照群:10.4%、OR:2.65、95%CI:1.61~4.38)。

また、3回目の接種率も上昇していた。(初回案内集団の介入群:22.4%、対照群:12%、OR:2.15、95%CI:1.32~3.50)(無反応集団の介入群:12.4%、対照群:3%、OR:4.28、95%CI:1.92~9.55)。

介入の影響は、剥奪のレベルによって調整されていなかった。

意思決定の質は、介入の影響を受けていなかった。

結論:

今回の介入によってHPVワクチン接種の完了は増加したが、接種率は国の目標よりも低いままだった。費用対効果や受け入れやすさという問題に加えて、目標を達成するためには他の方法も考慮する必要がある。

この論文はFull textが公開されています。

Full textはこちら



Posted on 2015/02/20 Fri. 18:49 [edit]

category: 2015年2月号_Health Psychology誌

tag: 保健行動  保健メッセージ    ワクチン接種  金銭的支援  無作為化試験 
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自己肯定化は、意思と行動に対する保健メッセージの効果に影響を及ぼす  

Health Psychology誌(2015年2月)から

自己肯定化と保健メッセージに対する反応:意思と行動に関するメタ解析

Self-affirmation and responses to health messages: A meta-analysis on intentions and behavior.

Sweeney AM, Moyer A

Health Psychology, Vol 34(2), Feb 2015, 149-159.

原文はこちら

目的:

本研究では、意思と行動の両者に及ぼす保健メッセージの効果に自己肯定化の操作がどのくらい影響を及ぼしているかを定量化することを目的とした。

方法:

脅迫的な保健メッセージを読む前に自己肯定化した被験者と自己肯定化しなかった被験者を比較した実証研究を系統的に検索した。

保健に対する意思と行動への効果量をランダム効果モデルを用いて統合した。

結果:

16件の研究のデータを解析対象とした。

意思と行動に対するaggregate効果量は有意ではあったが、小さかった(意思に対する効果量:d+=0.26、95%信頼区間[CI]=0.04~0.48、行動に対する効果量:d+=0.27、95%CI=0.11~0.43)。

意思と行動の両者を評価した研究でメタ回帰分析を行ったところ、意思の効果量は、行動の効果量を予測していないことが明らかとなった(β=0.03、95%CI=-0.30~0.36)。

保健行動のタイプ(損害 vs. 促進)、保健行動のタイミング(近い vs. 遠い)、自己肯定化の操作のタイプ(価値 vs. 優しさ)、保健メッセージの特異度(単一の健康問題 vs. 複数の健康問題)は、意思または行動に対する自己肯定化の影響を調整していなかった。

結論:

自己肯定化は、意思と行動に対する保健メッセージの効果に影響を与えている。

ただし、本研究では、意思の効果量が行動の効果量を予測しておらず、保健行動の変化に関する先行研究では、意思が常に行動に転換されるわけではないことが示されていることから、自己肯定化の研究で、意思-行動関係が因果関係であることを支持する研究はほとんどない。

今後の研究では、自己肯定化が保健行動の変化を引き起こす理由を特定の保健に関連した反応によって説明できるかどうかを検討する必要がある。


Posted on 2015/02/20 Fri. 17:38 [edit]

category: 2015年2月号_Health Psychology誌

tag: 保健メッセージ  自己肯定化  メタ解析  保健行動 
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元小児癌患者に対する心理学的介入の有効性  

Health Psychology誌(2015年2月)から

元小児癌患者に対する心理社会的介入、ヘルス・プロモーションおよび神経認知的介入:系統的レビュー

Psychosocial, health-promotion, and neurocognitive interventions for survivors of childhood cancer: A systematic review.
Brier MJ, et al.

Health Psychology, Vol 34(2), Feb 2015, 130-148.

原文はこちら

目的:

元小児癌患者は、治療終了後も多くの医学的および心理社会的な脆弱性に対処する必要がある。

これら元患者での有害な転帰を抑制または予防するための介入が発展してきている。

この系統的レビューでは、元小児癌患者に対する心理社会的介入、保健行動への介入、神経認知的介入の有効性についてまとめる。

方法:

複数のデータベースによって、1970年1月~2013年6月までに発表された研究を検索した。

2名の評価者が、Effective Public Health Practice Projectの質的アセスメント・ツールを用いて、研究の方法論的な質をコード化した。

結果:

24個の介入が同定された(心理社会的介入が7個、保健行動への介入が10個、神経認知的介入が7個)。

11件が対照試験で、そのうち中等度から大きな効果量に達していたのは7件であった。

(元患者の介入への)同意率で示した元患者の関心は、通院などの移動を必要としない介入で高かった。

結論:

介入の提供方法は従来のカウンセリングからコンピュータによるものまで様々であったが、それらの介入には中等度から高い有効性と利点の再現性が認められた。

元患者は、成人向けの保健医療への移行と学校への復学に関連するニーズをもっているが、既存の介入はこのニーズに取り組んでいなかった。

また、本レビューにより、幼児期中期と青年期後期の元患者では保健行動への介入が行われていないことが明らかにされた。

さらなる検証のために、費用対効果に優れ、利用者の負担を減らす介入形式が優先されるべきである。

介入の範囲や魅力を広げるために、携帯電話のソフトウェア・アプリケーションなど他の提供方法が評価されるべきである。

Posted on 2015/02/20 Fri. 00:22 [edit]

category: 2015年2月号_Health Psychology誌

tag:   小児  心理学的介入 
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遺伝に関するヘルスリテラシー測定尺度のスペイン語版の妥当性検証  

Health Psychology誌(2015年2月)から

遺伝に関するヘルスリテラシー・スクリーニング・ツールのスペイン語への翻訳と妥当性の検証

Translation and validation of a Spanish-language genetic health literacy screening tool.

Rodriguez SA, et al.

Health Psychology, Vol 34(2), Feb 2015, 120-129.

原文はこちら

目的:

不十分なリテラシーと医療サービスの利用不足は、マイノリティの医療格差と関連しており、これは特にラテンアメリカ系の住民集団にとって重要と思われる。

遺伝学の重要性の高まりを踏まえると、遺伝に関するヘルスリテラシーをアセスメントすることによって、この社会的に弱い立場にある集団へのサービス向上に今後の努力が向けられる可能性がある。

本研究では、遺伝に関するヘルスリテラシー測定尺度をスペイン語に翻訳し、その妥当性を検証することによって、この領域に貢献することを目的とした。

方法:

本研究は、面接者の評定による質問票の実施を含む横断的研究であった。

被験者は、18~75歳で、第一言語がスペイン語と自己報告したメリーランド州のラテンアメリカ系住民を適格とし、便宜的サンプリングによって募集した。

遺伝に関するヘルスリテラシー測定尺度の構成要素は、既存の英語版の測定尺度[Rapid Estimate of Adult Literacy in Genetics (REAL-G)(Erby, Roter, Larson, & Cho, 2008)およびGenetic Literacy and Comprehension(Hooker et al. 2014)]から作成した。

既存のスペイン語による全般的なヘルスリテラシー測定尺度[SAHLSA(Lee, Bender, Ruiz, & Cho, 2006)]を用いて、予備的な併存的妥当性を確認した。

結果:

116名が質問票に回答した。

スペイン語版のREAL-G(REAL-G-Sp)とSAHLSAの相関は高かった(ピアソンのr=0.77、p<0.01)。

59点(62点のうち)をカットオフ・スコアとしたところ、遺伝に関するヘルスリテラシーの高い集団と低い集団が、86%の感度と71%の特異度で識別され、参加者の28%は遺伝に関するヘルスリテラシーが不十分と同定された。

結論:

REAL-G-Spには、メリーランド州のラテンアメリカ系住民集団において、既存のヘルスリテラシー測定尺度との予備的な併存的妥当性が認められた。

情報がスペイン語で提供された場合ですら、この集団のかなりの割合が遺伝に関するヘルスリテラシーが不十分であると予測される。

Posted on 2015/02/19 Thu. 17:08 [edit]

category: 2015年2月号_Health Psychology誌

tag: 遺伝情報  ヘルスリテラシー 
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遺伝カウンセラーの暗黙の人種的偏見がクライアントとの否定的なコミュニケーションと関連  

Health Psychology誌(2015年2月)から

遺伝カウンセラーの人種に対する暗黙の態度とコミュニケーションの関係。

Genetic counselors’ implicit racial attitudes and their relationship to communication.

Schaa KL, et al.

Health Psychology, Vol 34(2), Feb 2015, 111-119.

原文はこちら

目的:

人種に対する暗黙の態度は、対人的な相互作用を方向づけ、医療の格差の一因となると思われる。

本研究では、模擬的な遺伝カウンセリングの面接において、遺伝カウンセラーの人種に対する暗黙の態度とコミュニケーションの関係を検討した。

方法:

遺伝カウンセラーの全国代表標本を対象に、Race Implicit Association Test(IAT; Greenwald, McGhee, & Schwartz, 1998; Cooper et al., 2012)を含むウェブ・ベースの調査を実施した。

これらカウンセラーのサブ集団(67名)は、初期段階の研究に参加し、黒人、ヒスパニック系、非ヒスパニック系白人のSC(模擬クライアント)との出生前リスクまたは癌リスクに関するカウンセリングを行った。その面接はビデオに録画された。

カウンセラーのIATスコアと面接中のコミュニケーションとの関連性を頑健な回帰モデルを用いて検証した。

結果:

遺伝カウンセラーは、中等度から強度の白人びいきの偏見をもっていることがRace IATスコアで示された(M=0.41、SD=0.35)。

白人びいきの偏見が強いカウンセラーは、マイノリティの人種のSCと面接する場合、肯定的な感情を示すことが少ないと評価され(p<0.05)、情緒的に反応するコミュニケーションを行うことが少ない傾向が見られた(p<0.10)。

白人SCとのカウンセリングでは、白人びいきの偏見は、面接中の言語的優位性の低さ(lower levels of verbal dominance)と関連していた(p<0.10)。

カウンセラーの白人びいきの偏見が強いほど、白人SCはカウンセラーの非言語的な効果を肯定的に評価していた。

結論:

暗黙の人種的偏見は、マイノリティの人種のクライアントとの面接において、コミュニケーションの否定的な指標と関連しており、遺伝的な援助に関連する治療プロセスでは人種間の格差の一因となるだろう。

Posted on 2015/02/19 Thu. 00:03 [edit]

category: 2015年2月号_Health Psychology誌

tag: 遺伝情報  遺伝カウンセリング  コミュニケーション 
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遺伝的なリスク情報に対する個人の反応は人種/民族やヘルスリテラシーの高さに影響される  

Health Psychology誌(2015年2月)から

遺伝的なリスク情報に対する人種および民族集団とヘルスリテラシーの影響

Effects of racial and ethnic group and health literacy on responses to genomic risk information in a medically underserved population.

Kaphingst KA, et al.

Health Psychology, Vol 34(2), Feb 2015, 101-110.

原文はこちら

目的:

個人が一般的な慢性疾患の遺伝的なリスク情報にどのように反応するかについて検討した研究はほとんどない。

今回の無作為化した研究では、医療サービスが十分に行き届いていない集団で、遺伝情報のタイプ(遺伝子検査/家族歴)、疾患のタイプ(糖尿病/心疾患)、人種/民族によって反応に違いが見られるか検討した。

方法:

1,057名の英語が話せる成人を対象に、4つのエピソードのうち1つを題材にした調査を行った(2×2の無作為化デザイン)。

従属変数は、遺伝子検査の受診に対する関心、医師または家族と話し合うことに対する関心、健康上の習慣を変えることへの関心とし、実験条件および人種/民族によって生じる従属変数の差をカイ2乗検定と多変量回帰分析を用いて検討した。

結果:

遺伝情報または疾患のタイプによって従属変数に有意差は認められなかった。

多変量モデルでは、ヒスパニック系の個人は、白人よりも遺伝子検査の受診に関心を抱いていた(OR=1.93、p<0.0001)。

ヘルスリテラシーの高い個人よりも、中等度または低い個人の方が遺伝子検査の受診に高い関心を持っていた。(中等度の個人のOR=1.54、p=0.005)(低い個人のOR=1.85、p=0.009)。

黒人とヒスパニック系は、白人よりも家族と話し合うことに高い関心を持っていた(黒人のOR=1.78、p=0.001)(ヒスパニック系のOR=1.85、p=0.001)。

非ヒスパニック系の黒人は、白人よりも遺伝情報について医師と話し合うことに高い関心を持っていた(OR=1.45、p=0.04)。

黒人とヒスパニック系は、白人よりも健康上の習慣を変えることへの関心が低かった(黒人:β=-0.41、p<0.001)(ヒスパニック系:β=-0.25、p=0.033)。

ヘルスリテラシーと被験者が変えようと思った健康上の習慣の個数との間には負の関連が認められた。

結論:

本研究の結果から、人種/民族が遺伝的なリスク情報に対する反応に影響を及ぼすことが示唆された。

さらなる研究によって、このような情報の認知的な表現が人種/民族集団によってどのように異なるかを検討できるだろう。

またヘルスリテラシーは、遺伝情報の提供方法を向上させる際に考慮すべき重要なものである。


Posted on 2015/02/18 Wed. 20:13 [edit]

category: 2015年2月号_Health Psychology誌

tag: 遺伝情報  ヘルスリテラシー 
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容姿に対する否定的な評価が皮膚癌のリスクを高める:米国の研究から  

Health Psychology誌(2015年1月)から

アメリカ人男女では、容姿に対する否定的な評価が皮膚癌のリスク行動と関連

Negative appearance evaluation is associated with skin cancer risk behaviors among American men and women.

Blashill AJ, et al.

Health Psychology, Vol 34(1), Jan 2015, 93-96.

原文はこちら

目的:

本研究では、男女の被験者を対象に、容姿に対する評価と皮膚癌のリスク行動との関連を検討することを目的とした。

方法:

1,535名(男性:873名、女性:662名)のデータを、米国の青年と若年成人の全国的な代表的かつ縦断的なデータセットであるWave 4 of the National Longitudinal Study of Adolescent Healthから抽出した。

結果:

皮膚癌のリスク(すなわち、重度の日焼けの経験がある個人および日焼け止めを用いる傾向が低い個人の屋外で過ごす時間)は、性別、容姿に対する評価およびこの2つの相互作用と有意に関連していた。

男女ともに、自分の容姿を否定的に評価している個人では、皮膚癌のリスクが有意に高く、この結果は特に男性にあてはまった。

結論:

容姿に対する否定的な評価は、皮膚癌の発症リスクを高める行動と関連すると思われる。

今後の研究では、容姿に基づく評価に正面から対処する皮膚癌の予防的介入を検討することが有益であろう。

Posted on 2015/02/17 Tue. 18:27 [edit]

category: 2015年1月号_Health Psychology誌

tag:   疾患リスク 
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転移性乳癌患者では抑うつ症状が社会活動や娯楽活動を阻害  

Health Psychology誌(2015年1月)から

転移性乳癌の女性における活動の阻害と抑うつ症状

Activity disruption and depressive symptoms in women living with metastatic breast cancer.

Low CA, Stanton AL

Health Psychology, Vol 34(1), Jan 2015, 89-92.

原文はこちら

目的:

乳癌の女性は、抑うつのリスクが高く、早期の乳癌女性では、重要な活動が癌によって阻害されている程度と抑うつ症状との間に関連が認められる。

この関連は、癌がステージIV(転移性)の女性では検討されておらず、この関係の時間的な方向性は不明なままである。

本研究の目的は、ステージIVの乳癌女性の標本において、癌による社会的活動および娯楽活動の阻害と患者の自己報告による抑うつ症状の縦断的かつ相互的な関係を検討することであった。

方法:

被験者は、転移性乳癌と診断された103名の女性であった。

研究参加時(T1)と追跡3ヵ月(T2)の抑うつ症状と活動の阻害について測定した。

結果:

研究参加時の活動の阻害は、抑うつ症状全体またはネガティブな感情や身体症状での変化を有意に予測していなかったが、ポジティブな感情の低下は予測していた。

研究参加時の抑うつ症状全体は、活動の阻害の上昇を予測していた。また、ネガティブな感情の症状も活動の阻害の上昇を予測していた。

結論:

転移性乳癌の女性では、抑うつ症状、特に悲哀などのネガティブな感情の症状が社会的活動や娯楽活動の阻害を悪化させる可能性がある。

さらに、癌による活動の阻害は、ポジティブな感情の低下を引き起こす可能性がある。

本研究の結果から、抑うつ症状特有の布置を検討することの重要性が明らかとなった。また、ステージIVの癌患者では、重要な活動を維持することが、生活の楽しみを保つ助けとなることが示唆される。

Posted on 2015/02/17 Tue. 18:01 [edit]

category: 2015年1月号_Health Psychology誌

tag:   うつ 
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認知機能と生活習慣の関連における年齢差  

Health Psychology誌(2015年1月)から

顔記憶と身体活動、社会認知的関与、TV視聴の関連における年齢差

Age differences in the association of physical activity, sociocognitive engagement, and TV viewing on face memory.

Heisz JJ, et al.

Health Psychology, Vol 34(1), Jan 2015, 83-88.

原文はこちら

目的:

身体的および社会認知的な生活習慣における活動性の高さは、高齢者では認知機能を促進する。

若年成人では、この生活習慣における活動性と認知機能の関連についてはほとんど分かっていない。

日常的な活動に重要な認知機能の1つはエピソード記憶である。

本研究では、若年成人と高齢者において、生活習慣における活動性とエピソード記憶の関係を検討した。

方法:

参加者は、62名の若年成人(平均年齢=24歳)と高齢者(平均年齢=74歳)であった。

Victoria Longitudinal Study Activities Questionnaire増補版を用いて、身体活動、社会認知的活動、TV視聴への関与度を定量化した。

エピソード記憶は、若者と高齢者の顔の記憶を検査する老-若の顔面認識パラダイムを用いて評価した。

結果:

若年成人と比較すると、高齢者は、身体的および社会認知的な活動性が低いと報告した。また、TV視聴などの受動的な行動が多かった。

若年成人では、身体活動とエピソード記憶の間に正の関連が認められたが、高齢者では見られなかった。

興味深いことに、高齢者ではTV視聴とエピソード記憶の間に負の関連が認められたが、若年成人では認められなかった。

若年成人でも高齢者でも、社会認知的活動とエピソード記憶の間に関連は見られなかった。

高齢者ではown-age effectが認められたが、顔の年齢と生活習慣における活動性に相互作用は見られなかった。

結論:

身体活動による肯定的な認知面のベネフィットは、若年成人でも認められた。

しかし、身体活動と認知との相互作用は、年代によって異なると思われる。

さらに、TV視聴は、高齢期では認知能力に特に不利益をもたらすと思われる。

Posted on 2015/02/16 Mon. 22:56 [edit]

category: 2015年1月号_Health Psychology誌

tag: 身体活動  認知機能  生活習慣 
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健康食品は控え目なメッセージの方が選ばれやすい  

Health Psychology誌(2015年1月)から

食物の選択に対する控え目あるいは明示的な保健メッセージの効果。

Effects of subtle and explicit health messages on food choice.

Wagner HS, et al.

Health Psychology, Vol 34(1), Jan 2015, 79-82.

原文はこちら

目的:

食物に健康というラベルをつける場合、控えめな言い回しではなく、はっきりした表現を用いると、好きなだけそれを食べてしまう、その食物は味がまずいと思い込む、あるいはリアクタンスを引き起こすといった行動が生じる可能性がある。

本研究では、2つのフィールド調査で、個人の食物選択に対する明示的または控え目な保健メッセージの効果について検討した。

方法:

健康食品のラベルを以下のように操作した。この食品は健康に良いと明示したラベル、イメージで控え目に示唆したラベル、健康に関する言及のないラベル(対照条件)。

学術会議の参加者が受付に近づいて、選んだスナックの個数と種類を研究アシスタントが記録した。

結果:

参加者は、明示的な保健メッセージよりも、控え目な保健メッセージのラベルがついた健康食品を選ぶ傾向が高かったが、控え目なメッセージは対照条件よりも効果的ではなかった。

結論:

健康に良いスナック食品を選択するよう促す場合には、控え目なメッセージの方が、明示的な保健メッセージよりも有用と思われる。

Posted on 2015/02/16 Mon. 16:40 [edit]

category: 2015年1月号_Health Psychology誌

tag: 保健メッセージ  健康食品 
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