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アルコホーリクス・アノニマス(AA)の効果は系統的レビューでは実証されず  

Cochrane Libraryの系統的レビューの結果から(2006年7月19日発表)

アルコール依存に対するアルコホーリクス・アノニマスなどによる12ステップ・プログラム

Alcoholics Anonymous and other 12-step programmes for alcohol dependence

Marica Ferri, Laura Amato, Marina Davoli

原文はこちら

背景

アルコホーリクス・アノニマス(AA)は、回復過程にあるアルコール依存症患者の国際的な組織であり、アルコール依存からの回復過程にある患者に対して、12ステップ・アプローチを用いて、自助グループによる心理的なサポートや断酒のモデルを提供している。

12ステップ・アプローチは最も一般的なものであるが、AAが12ステップによる介入を利用できる唯一の組織ではなく、他にも12ステップ・アプローチがある。これは12ステップ促進療法(TSF: Twelve Step Facilitation)と呼ばれている。

目的

他の心理社会的介入と比較して、AAまたはTSFプログラムのアルコール摂取量の低下、断酒の達成、断酒の維持、アルコール依存の悪影響を蒙った個人や患者家族のQOLの改善、アルコールに関連する事故や健康問題の抑制における効果を評価すること。

検索方法

文献の検索にあたっては、Specialized Register of Trials of the Cochrane Group on Drugs and Alcohol、Cochrane Central Register of Controlled Trials (CENTRAL)、1966年以降のMEDLINE、1980年以降のEMBASE、1982年以降のCINAHL、1967年以降のPsychINFOを用いた。

検索は2005年2月に更新した。

また、関連する試験を確認するために参考文献リストを調査した。

選択基準

基礎的なAAまたはTSFプログラムに自主的または強制的に参加しているアルコール依存の成人患者男女(18歳超)を対象として、無治療、他の心理学的介入、他のタイプの12ステップ・アプローチと比較した試験。

データ収集と解析

1人の評価者(Marica Ferri)が、選択した試験を評価し、事前に決定したデータ抽出形式を用いてデータを抽出した。

方法論的な質に関して試験を評価し、評価者全員で議論した。

主な結果

8件の試験、3417例の患者を対象とした。

AAは、他の治療法よりも、患者が治療を受け入れ、維持する一助となる可能性がある。しかし、これを支持するエビデンスは、AAと他の介入を併用した小規模な1件の試験から得られたものであるため、決定的な結論とみなすべきではない。

他の試験でも、治療群に関係なく、同様の維持率が報告されている。

3件の試験では、他の介入と併用したAAとそれ以外の治療法が比較されたが、飲酒量と飲酒日の割合にわずかな差しか見られなかった。

依存の重症度と飲酒の結果に対する影響にTSFと比較対照とした治療介入法に違いがあるとは考えられず、治療の脱落率に決定的な群間差は認められなかった。

レビューの対象とした試験では、完全な断酒の促進においてTSFの効果を明確に評価することができなかった。

著者らの結論

アルコール依存またはアルコールの問題の抑制において、AAまたはTSFアプローチの効果を明白に実証した試験はなかった。

1件の大規模な試験では、介入自体の効果というよりは、介入の成功と関連する予測因子に焦点を合わせていた。したがって、さらに有効性の検証が必要である。

一般向けの要約

アルコホーリクス・アノニマス(AA)は自助グループであり、回復過程にあるアルコール依存患者の国際的な組織である。AAは、12ステップ・アプローチを用いて、アルコール依存からの回復過程にある患者に心理的なサポートと断酒のモデルを提供している。

AAと同様に、12ステップ・プログラムに基づく他のタイプの介入もある。それは自助グループによるものもあれば、専門家が指導するものもある。

AAでも他の12ステップ・アプローチでも、一般的に、物質依存は精神的(spiritual)な問題であり、また医学的な疾患でもあるという仮定に基づいている。

利用可能な実証的試験では、アルコール摂取の抑制や断酒の達成において、他の治療法と比較した場合のAAまたは他の12ステップ・アプローチの効果は実証されなかった。しかし、レビューの対象とした試験にはいくつかの限界があった。

さらにまた、同じ試験で多くの異なる介入が比較されていることが多く、治療の成功を左右する要因を特定するために非常に多くの仮説が同時に検証されていた。
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Posted on 2015/01/16 Fri. 03:51 [edit]

category: アルコール依存

tag: アルコール依存  AA 
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アルコホーリクス・アノニマス(AA)は効果的か?  

アルコホーリクス・アノニマス(AA)は効果的か?
アルコール依存症患者の一部にはとりあえず効果的かもしれない。

Scientific American Mind誌2011年3月/4月号から

2011年2月17日

スコット・O・リリエンフェルト、ハル・アルコビッツ

原文はこちら

アルコホーリクス・アノニマス(AA:Alcoholics Anonymous)は、今年(2011年)76周年を迎えた。世界中に約11万5000のグループがあり、200万人が参加している。このグループの約半数は米国にある。

AAにはどのくらい効果があるのだろうか?

人類学者のウィリアム・マドセン(当時カリフォルニア大学サンタバーバラ校に所属)は、1974年の著書で、AAには「ほぼ奇跡的な」成功率が認められるが、他の治療法はもっと疑問が残るものであると述べた。

この著書を再検討すると、AAは、一部の患者で、特に専門家の援助を受けた場合に、アルコール依存症の克服に役立つ可能性があるが、効果があるとするエビデンスはそれほど確かなものではなく、それはAAのプログラムの特徴によるものだということが明らかとなった。

AAは、1935年、オハイオ州アクロンでビジネスマンのビル・ウィルソンと医師のボブ・スミスが出会ったことから始まった。

「ビル・W」と「ドクター・ボブ」として知られるこの2人は、アルコール依存症患者であった。ビルは、キリスト教の運動を通して断酒にほぼ成功した。ボブはビルに出会った後、彼の成功に影響を受けて、飲酒を止めた。

2人は、他のアルコール依存症患者を助けようと決意し、その後すぐに「The Big Book」と呼ばれるようになる著書を出版した。これはAAの哲学、主義、方法を説明したもので、今では有名となった12のステップについての説明も含まれていた。この著書の正式なタイトルはAlcoholics Anonymousで、これは後に発展していったこの組織の名称にもなった。

AAでは、グループのメンバーが互いに断酒を達成、維持できるのを助けるためにミーティングを行う。

このミーティングは、本気で飲酒を止めようとしている人なら誰にでも無料で開放されている。

ミーティングでは、The Big Bookを読む、病歴について話し合う、メンバーの断酒を祝う、12ステップや飲酒問題に関連するテーマについて話し合うといったことが行われる。

参加者は、12ステップのプログラムに「取り組む」よう励まされ、次の段階に進む前に、生活の中に各ステップを十分に取り入れられるようにする。

AAが対象とするのは問題のある飲酒だけではない。メンバーが性格のあらゆる短所を修正し、新しい生き方ができるようになることを前提としている。彼らは、専門家の援助なしでこの難しい目標を達成しなければならない。

治療の専門家、心理学者、医師は、飲酒の問題を抱えていないのならば、AAのミーティングに参加することはない。


断酒(abstinence)のA?

AAの効果を評価した研究のほとんどで明確な結論は出されていない。

ほとんどの場合、こういった研究では参加期間と断酒の成功を関連させるが、それはAAのプログラムによって断酒が達成されたことを示しているわけではない。

この問題の一部は、AAの特徴(AAのミーティング中に起こる現象は非常に多様である)から生じるものである。

さらに、AAメンバーの約40%は、1年目に脱落することから(一部のメンバーは復帰する可能性があるが)、継続して参加する個人は、改善への動機づけが最も高い人達であるという可能性がある。

それでも、1997年に報告されたProject Matchと呼ばれる1件の適切に計画された研究の結果から、AAは、多くのアルコール依存症患者で断酒を促進する可能性があることが示唆されている。

この研究は著名なアルコール依存症の研究者のグループが行ったもので、3つの治療法のうち、いずれか1つの治療を12週間にわたって受ける群に900人以上の問題のある飲酒者を無作為に割り付けた。

1つめの治療は、12ステップ促進療法(12-step facilitation therapy)と呼ばれるAAに基づいた治療だった。この治療には、専門家との面接が含まれており、専門家は、患者が12ステップの最初のいくつかのステップに取り組めるよう援助し、AAのミーティングに参加するよう励ました。

2つめの治療は、認知行動療法だった。この治療では、再発の引き金となりやすい状況にうまく対処するスキルを教える。

3つめは、動機づけ強化療法(motivational enhancement therapy)だった。これは問題のある飲酒を止める動機づけを強化することを目的とした治療法である。

AAに基づいたアプローチは効果的と思われ、他の治療法と比べても引けを取らなかった。

3つの治療群すべてで、治療開始前の断酒日の割合は年間で平均して約20%だったが、治療終了後には、断酒日の割合が約80%まで上昇していた。

さらに、これらの患者の19%は12ヵ月の追跡期間の最初から最後まで完全に酒を断っていた。

しかし、この研究では無治療群が設定されていなかったため、患者が援助を受けずに断酒を試みる場合よりも効果が高い治療法はどれかという点に関しては明らかにされていない。

他の研究では、AAは、援助を受けない場合よりもやや効果的だったことが示されている。

2006年、退役軍人省およびスタンフォード大学の心理学者ルドルフ・H・モースとバーニス・S・モースは、アルコール依存症患者を対象とした16年にわたる研究の結果を報告した。この患者らは、自力で断酒しようと試みていたか、AAあるいは専門家の治療、場合によっては両者の援助を求めていた。

1年目にAAのミーティングに27週以上参加した患者のうち、67%が16年の追跡期間中に断酒していた。一方、AAに参加しなかった患者で断酒できていた者は34%だった。

同じ1年目に専門家の治療を受けた患者のうち56%が断酒を達成しており、治療を受けていなかった患者で断酒できていた者は39%だった。このことから、専門家の治療を受けることも有益であることが示唆される。

しかし、この結果は、アルコール依存症患者やAAプログラムのすべてに当てはまるわけではない。

この研究は「自然主義的」、つまり研究の一部としてではなく、患者が自分で治療法を選んだため、研究者らは、ミーティングや治療を厳密にコントロールできなかった。

さらに、この研究では、初めて援助を求めた患者を選択し、過去に援助を求めたことのある患者は除外したために、報告された断酒率は、あまり重症ではないアルコール依存症患者にしか当てはまらない可能性がある。

様々な研究により、専門家による治療とAAを併用すると、それぞれのアプローチ単独の場合よりも好ましい結果が得られることが示されている。


前向きな併用

データ全体を踏まえると、AAは、特に専門家による治療と併用した場合、アルコール依存症患者の多くに有用な可能性があると思われる。

しかし、AAに有害な場合があるかどうかに関しては分かっていない。グループが非常に対立的な場合、例えば、アルコール依存症患者は、変化に抵抗するようになる可能性がある。

それにもかかわらず、AAを支持するエビデンスがあること、ミーティングに参加しやすいこと、参加費が無料であることを踏まえると、AAは、多くのアルコール依存症患者にとって考慮に値する援助方法といえる。

著者紹介

ハル・アルコビッツとスコット・O・リリエンフェルトは、Scientific American Mind誌の顧問を務めている。
アルコビッツは、アリゾナ大学の心理学教授、リリエンフェルトはエモリー大学の心理学教授である。
このコラムの執筆にあたっては、ニューメキシコ大学のウィリアム・R・ミラー、スタンフォード大学のルドルフ・モースの助言を受けた。

参考文献

Matching Alcoholism Treatments to Client Heterogeneity: Project MATCH Posttreatment Drinking Outcomes.
Project Match Research Group
Journal of Studies on Alcohol, Vol. 58, pages 7-29; 1997.

アルコール依存症の治療法と患者の多様な特性とのマッチング:Project MATCHにおける治療後の飲酒行動の転帰

Abstract

原文はこちら

目的:

患者の様々な特性によって、3つの異なる治療法とアルコール依存症患者をマッチングさせた場合のベネフィットを評価すること。

方法:

2件の無作為化試験を平行して、それぞれ独立して行った。1件の試験は、外来治療を受けているアルコール依存症患者を対象とし(952例、72%が男性)、もう1件は、入院またはデイホスピタルの治療後にアフターケア治療を受けているクライアントを対象とした(774例、80%が男性)。

マニュアルに従った3つの個人治療のうち1つに患者を無作為に割り付け、12週にわたって治療した。

3つの治療法は、認知行動的コーピング・スキル療法(cognitive behavioral coping skills therapy)、動機づけ強化療法(motivational enhancement therapy)、12ステップ促進療法(twelve-step facilitation therapy)だった。

治療後、患者を1年にわたって追跡した。

治療に対する反応の個人差は潜在成長モデルで解析し、10個の主なマッチング変数と事前に設定した16の治療間の差異について評価した。

主要評価項目は、治療後1年間の断酒日の割合と飲酒日の飲酒量だった。

結果:

患者は、提供した治療セッションの平均して3分の2に参加していたことから、量的な面では十分な治療が行われたことが示唆される。追跡率は、治療後1年の評価で面接した生存患者で90%を超えていた。

今回の試験では、明確に定義した心理社会的な個人治療を行ったが、その3群すべてで、ベースラインから治療後1年までに飲酒における顕著かつ持続した改善が達成されていた。

結果に治療のタイプによる差はほとんど認められなかった。

治療との交互作用で有意が認められた特性は、精神医学的な重症度のみだった。

外来患者の試験で、精神医学的な重症度が軽度な患者では、認知行動療法よりも12ステップ促進療法の方が治療後の断酒日が多かった。

精神医学的な重症度が重度な患者では、どの治療法にも明白な優越性は認められなかった。

それ以外に2つの特性(外来患者での動機づけとアフターケア患者での意義の追求)に時間依存的なマッチング効果が示された。

動機づけのレディネス、飲酒に対するネットワーク・サポート、アルコールへの依存度、ジェンダー、精神医学的な重症度、反社会性といった患者の特性が、経時的に飲酒の転帰を予測する因子であった。

結論:

本試験の結果から、外来治療を患者に提供する際には、精神医学的な重症度を考慮すべきことが示唆された。

他の特性には頑健なマッチング効果が認められないことから、医療提供者は、今回の試験で実施した3つの個人治療のアプローチのどれかに患者を選別する際に、治療方針に違いがあっても、精神医学的な重症度以外の患者特性を考慮する必要はないことが示唆される。


Participation in Treatment and Alcoholics Anonymous: A 16-Year Follow-Up of Initially Untreated Individuals.
Rudolf H. Moos and Bernice S. Moos
Journal of Clinical Psychology, Vol. 62, No. 6, pages 735-750; June 2006.

治療とアルコホーリクス・アノニマスへの参加:未治療患者の16年間の追跡調査

Abstract

原文はこちら

本研究では、未治療のアルコール使用障害患者を対象に、専門的な治療とアルコホーリクス・アノニマス(AA)への参加期間に着目した。

ベースライン、1年、3年、8年、16年後に追跡調査を行った。

未治療のままの患者と比較したところ、援助を求めた最初の1年に27週以上の専門的な治療を受けた個人では16年後のアルコールに関連した転帰が良好であった。

同様に、27週以上AAに参加した患者は16年後の転帰が良好であった。

その後もAAへの参加を継続することは、より良好な16年後の転帰と関連していたが、専門的な治療の継続では関連は見られなかった。

治療とアルコールに関連した長期的な転帰との関連には、AAへの参加が影響を与えていると思われる。


Alcoholics Anonymous Effectiveness: Faith Meets Science.
Lee Ann Kaskutas
Journal of Addictive Diseases, Vol. 28, No.2, pages 147-157; 2009.

アルコホーリクス・アノニマスの効果:信仰と科学の出会い

Abstract

原文はこちら

アルコホーリクス・アノニマス(AA)の効果に関する研究には議論の余地があり、その解釈は著しく多様である。

本論文の目的は、AAの効果に関する文献に焦点を合わせ、AAの効果に関するエビデンスを評価できるようなレビューを報告することである。

本レビューでは、因果関係を確立するために必要な以下の6つの基準に従って、AAの効果に関する研究をまとめた。
(1)効果の大きさ、
(2)用量反応効果、
(3)一貫した効果、
(4)時間的に的確な効果、
(5)特異的な効果、
(6)妥当性。

基準1~4と6のエビデンスは有力だった。

断酒率は、AAの参加者でほぼ2倍高い(基準1:効果の大きさ)。

出席率の高さは、断酒率の高さと関連する(基準2:用量反応効果)。

このような関係は、標本や追跡期間が異なっても認められる(基準3:一貫した効果)。

AAへの出席率は、その後の断酒を予測する(基準4:時間的に的確な効果)。

行動変容の理論によって予測される作用機序がAAに認められる(基準6:妥当性)。

しかし、AAまたは12ステップ促進療法(TSF: Twelve Step Facilitation)の効果の特異性を立証するための厳密な実験に基づくエビデンス(基準5)は曖昧だった。

2件の試験ではAAのポジティブな効果が見いだされ、1件の試験ではAAのネガティブな作用が見られ、1件の試験では効果が認められなかった。

統計的手法を用いて特異性にアプローチした研究では、2つの矛盾した結果が認められている。

2件の研究では、変化への動機づけといった潜在的な交絡因子を補正した後にAAの有意な効果が報告されている。




Posted on 2015/01/08 Thu. 05:47 [edit]

category: アルコール依存

tag: アルコール依存  AA 
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