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急性うつ病治療において行動療法に他の心理療法を上回る効果みられず  


Cochrane Libraryの系統的レビューの結果から(2013年10月16日発表)

うつ病治療:行動療法 vs 他の心理療法の比較

Behavioural therapies versus other psychological therapies for depression

Kiyomi Shinohara, et al.

Published Online: 16 OCT 2013

原文はこちら


背景:

行動療法(BT)は、現在うつ病の治療で用いられている心理療法のカテゴリーの1つである。

しかし、他の心理療法と比較した場合の、うつ病における行動療法の有効性と受容性は不明なままである。

目的:

1. 急性うつ病において、他のすべての心理療法の技法と比較した場合のすべてのBTの技法の効果を検討する。

2. 急性うつ病において、他のすべての心理療法の技法と比較した場合の様々なBTの技法(行動療法、行動活性化、ソーシャル・スキル・トレーニング、弛緩訓練)の効果を検討する。

3. 急性うつ病において、様々な心理療法の技法(認知行動療法[CBT]、第3世代のCBT、精神力動的心理療法、人間主義的心理療法、統合的心理療法)と比較した場合のすべてのBTの技法の効果を検討する。

検索方法:

研究検索で用いたデータベースは、(全期間にわたって)Cochrane Libraryから関連する無作為化比較試験を含めたCochrane Depression Anxiety and Neurosis Group Trials Specialised Register(CCDANCTR, 31/07/2013)、EMBASE(1974~)、MEDLINE(1950~)、PsycINFO(1967~)であった。

また、CINAHL(2010年5月)、PSYNDEX(2010年6月)、対象とした試験論文の参考文献リスト、追加で発表された研究および未発表の研究に関するレビューでも検索を行った。

選択基準:

成人の急性うつ病において、行動療法と他の心理療法を比較した無作為化比較試験とした。

データ収集と解析:

2人以上のレビュー担当者が、独立して研究を同定し、研究の質と抽出したデータを評価した。

さらに情報を得るために研究の著者と連絡をとった。

主な結果:

25件の研究で、955人の被験者を対象として、行動療法と他の心理療法の5つの主なカテゴリー(CBT、第3世代のCBT、精神力動的心理療法、人間主義的心理療法、統合的心理療法)のうち1つ以上の技法が比較されていた。

ほとんどの研究は、サンプルサイズが小さく、バイアスのリスクが不明確または高いと評価された。

他のすべての心理療法を併せて行動療法と比較したところ、行動療法の奏効率に有意差は認められず(18件の研究、690人の被験者、リスク比[RR]:0.97、95%信頼区間[CI]:0.86~1.09)、また受容性にも有意差は認められなかった(15件の研究、495人の被験者、全体の脱落率のRR:1.02、95%CI:0.65~1.61)。

同様に他の心理療法それぞれと比較したところ、行動療法よりも認知行動療法に対する反応の方が良好であるという質の低いエビデンスが示された(15件の研究、544人の被験者、RR:0.93、95%CI:0.83~1.05)。

また、精神力動的心理療法よりも行動療法に対する反応の方が良好であるという質の低いエビデンスが示された(2件の研究、110人の被験者、RR:1.24、95%CI:0.84~1.82)。

統合的心理療法および人間主義的心理療法と比較したところ、それぞれとの比較を行った試験は1件しかなく、解析により行動療法と統合的心理療法または人間主義的心理療法との間に有意差は認められなかった。

著者の結論:

本レビューにより、行動療法と他の心理療法の効果は同等であるという低~中等度の質のエビデンスが見いだされた。

行動療法の相対的な有益性と有害性を評価する現行のエビデンスの基盤は極めて薄弱である。

そのため、治療の奏効および脱落に関する主要な評価項目の効果量およびその精度に対する信頼度は低い。

試験計画の報告と治療に対する忠実度(fidelity)を改善し、より多くの症例を募集する試験を実施することで、本レビューでのエビデンスの質は改善されていくだろう。


一般向けの要約:

うつ病治療における行動療法 vs 他の心理療法の比較

大うつ病は、よく見られる精神疾患の1つであり、長期にわたって持続する気分の落ち込みと、楽しい活動への興味の喪失を特徴とする。

この疾患には様々な症状が伴い、体重減少、不眠、疲労感、気力の喪失、不適切な自責の念、集中力の低下、死に対する病的な思考などが認められる。

医療現場では、抗うつ薬がうつ病治療の中心であるが、心理療法も依然として抑うつ性障害の代替治療または補足的な介入として重要である。

今日では、様々な心理療法が利用可能である(例えば、認知行動療法、行動療法、精神力動的心理療法、人間主義的心理療法、統合的心理療法)。

あるタイプの心理療法が他のタイプの心理療法よりも効果的なのかどうか、また、うつ病の最も効果的な治療法はどのタイプの心理療法なのかを明らかにすることは極めて重要である。

本レビューでは、心理療法の1つである行動療法(BT)を対象とした。それは、BTが相対的に実施しやすく、またBTに対する関心が最近になって再び高まっているからである。

行動療法は通常、オペラント条件づけとレスポンデント条件づけの原理に完全に基づいており、患者の行動パターンを変化させることによって、抑うつ気分を変えることを目指す。

多くのBTモデルが開発されているが、本レビューでは、以下のアプローチを行動療法と分類した。行動療法(Lewinsohnのモデルに基づき、楽しい活動を増やすことに重点を置く技法)、行動活性化(認知行動療法の行動的側面に端を発し、1996年のJacobsonの研究に基づく)、ソーシャル・スキル・トレーニング/アサーティブネス・トレーニング、弛緩療法。

本レビューでは、成人の急性期のうつ病治療において(慢性のうつ病でも治療抵抗性のうつ病でもなく)、他のすべての心理療法と比較した場合の行動療法の有効性と受容性を評価した。

25件の無作為化比較試験を本レビューの対象とした。

本レビューのエビデンスの質は低かった。これは、検索で得た試験のデザインによる問題とレビューの結果の精度が不十分であったことによる。

本レビューでは、行動療法と他のすべての心理療法は、同程度に効果的で許容可能なことが示されたが、この結果を確認するためには、さらなる研究が必要である。
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Posted on 2014/02/10 Mon. 20:38 [edit]

category: うつ_Cochrane Library

tag: うつ  行動療法 
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